「許すことー特攻隊員としての前世の記憶」は、おかげさまで、リバーサイドメンタルクリニックのブログで好評を博しました連載です。前世療法で知られるブライアン・ワイス先生と奥様のキャロルさんが講師を務める5-Day Past Life Therapy Professional Trainingでの出来事をご紹介しています。
連載期間:2014年10月18日(土) ― 2014年10月22日(水)
皆様、こんにちは。
いつもリバーサイドメンタルクリニックのブログを応援していただき本当にありがとうございます。
今回「許すことー特攻隊員としての前世の記憶」の連載にあたり、誠に恐縮ながら、予めご了承いただければと思うことがございます。
まず、文中には、太平洋戦争中の特攻隊についての記載があります。特攻隊について、様々な感情が生じておつらい方は読むのを控えてくださいね。
また、念のため誤解のないように以下の文章も添えさせていただきますね。太平洋戦争については、様々なご意見をお持ちの方もおいでになると思うのですが、以下はあくまでも、治療の参考としていただくために前世での個人の体験を記載したもので、今世の特定の個人、思想、団体などを批判するものではありません。
以上をご理解いただけますと幸いです。いつも本当にありがとうございます。
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「許すことー特攻隊員としての前世の記憶」
今回、ご縁があって参加させていただいた、前世療法で知られるブライアン・ワイス先生と奥様のキャロルさんが講師を務める 5-Day Past Life Therapy Professional Training でのテーマは許すこと。
トレーニング中、あるアメリカ人の女性に声をかけられました。彼女は今世でカウンセラーとして働いています。彼女は自分が前世で日本人の男性で、太平洋戦争中に特攻隊員(Kamikaze
pilot)として飛行機に乗って亡くなったことを思い出したとのことでした。今世でハワイのパールハーバーでの日米の開戦がとても気になっていたことなどが腑に落ちたと言っていました。
当時、彼は心の中で戦争に反対していたそうです。戦争に参加することは自分の志と反するが、命令には従わなければならない。そこで前世の彼が取った道は、特攻隊の飛行機には乗ったけれど、敵に突っ込み人を殺して自分も死ぬ代わりに、海に落ちて死ぬということでした。
言ってしまえば自ら命を断ったことになります。
前世を思い出したことにより、当時の国や軍の、個人の力ではどうしようもない状況に思いを馳せることができ、その状況や自分を受け入れることができたとのことでした。ご自身の取った選択について、良かったと言ってらっしゃいました。
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ご本人に、当ブログで実名で紹介してもいいですよ、とご了承をいただいたので、ご紹介しますね。カウンセラーであり、シンガーソングライターでもあるデビーさんです。
デビーさんは最終日に、今回のワークショップでの体験を歌にして、ワイスご夫妻と参加者全員の前で披露してくださいました。特攻隊の経験も歌に交えてくださったんですよ。その時の写真をご紹介させていただきますね。(註:大きくするには、写真をクリックしてください。)
ささやかながら、私の知っている特攻隊についての情報や、日本に記念館などの特攻隊についての情報を得られる場所があることなどをお伝えすると、とても喜んでくださいました。隊員の写真を掲載している場所もあるため、前世のご自分を探し出すことができるかもしれません。
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以前にも、同じ 5-Day
Past Life Therapy Professional Training 中に、前世で特攻隊員だった方にお会いしたことがあります。この方もアメリカ人の女性で、 少人数で行っていた集団退行催眠の際に、前世で特攻隊員として飛行中、エンジントラブルによる出火がもとで亡くなったことを強い感情と共に思い出されました。
退行催眠中の体験の印象が強すぎて、彼女は前世から戻って来てもしばらくの間呆然とした表情で、驚きを隠せないといった様子で、"I
was a Kamikaze pilot."と仰いました。
後で、出火による機内の熱さや、コクピットの狭さや壁の薄さについても話してくださいました。
この方は、当時の家族の写真や家族構成、自分を取り巻く状況まではっきりと思い出されました。
この方のご実家は貧しかったそうで、ご自身は本当は戦争に行きたくなかったらしいのですが、息子が戦争に行くと父親自身の村での立場が良くなるため、父親の周りへの見栄で行くことになったとお話しでした(この辺りのお話、リアルですね)。
この方は、今世でそれほど日本にもアジアにも縁がないため(ニューヨークの中華街にも行ったことがないとか)、思い出した内容を不思議がっておいででした。日本についての情報もあまりお持ちでないようでした。
それで、この方にも、ささやかながら昨日のブログでお話したような、太平洋戦争や特攻隊について私が知っている情報をお伝えしました。彼女の話す内容に、歴史的な事実として確かに符合する部分があることもお伝えしました。
その内容を、ワイス先生にお伝えしたところ、「ある人が思い出した前世を、すぐに横にいる人に確認できるなんて、不思議な巡り合わせだね。There is no coincidence (たまたま同時に起きたということはない)」 とお話しでした。ワイス先生の御著書を拝見していても、似た事例があったことが紹介されています。
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「許すことー特攻隊員としての前世の記憶」(その1、その2、その3)でご紹介したケースのように、いくら国や自分の愛する人達を守るためとは言っても、ご自身が大きく傷つけられ、命まで失ってしまうという、当事者としてすぐには自分に起きたことを受け入れたり許すことが難しい内容に向き合うことのできる、参加者の方々の内面のお強さに心打たれます。
以前ブログでもお話しさせていただきましたが、前世は見てからが始まりという印象があります。
今回の前世療法で知られるブライアン・ワイス先生と奥様のキャロルさんが講師を務める 5-Day Past Life Therapy Professional
Training で、米国のホスピスで終末期医療に携わっているある参加者の方が、許すことは自分のためにあるとお話しでした。過去の重いとらわれから解放されきるために、前世での経験を十分に咀嚼し味わって、そして最後に許しが来るのかもしれません。これらの作業には時間がかかります。焦らず、一歩一歩進んでいきましょう。
ところで、なぜ前世で起きたことや前世の自分を許す必要があるのでしょうか?それは、今世の自分が苦しいからです。前世と今世はつながっているため、今世の自分の苦しさの根本的な原因が前世にある場合、前世の自分に起きたことや前世の自分を許すと、今世の自分が楽になることがあるからです。
この9月に「罪悪感を手放すということー強制収容所の所長と収容されていたユダヤ人男性との世紀を越えた対話」を連載させていただきましたが、この内容も、前世の自分を許すと今世の自分も楽になることの実例です。
心と体はつながっているため、場合によっては心の症状だけでなく、体の症状が改善することもあります。
許すということは重いテーマですが、やりがいのあることだと思います。ささやかではありますが、今回の連載が皆様が許すことと向き合われる際に、少しでもお役に立つことができればこんなに嬉しいことはありません。
お読みいただき本当にありがとうございました。
皆様、こんにちは。
いつもリバーサイドメンタルクリニックのブログを応援していただき誠にありがとうございます。おかげさまで、ブログを書かせていただく喜びをいただいております。
今回また、皆様にとても幸せなギフトをいただきました。心からの感謝と共にここにご報告させていただきます。
昨日今日と、「にほんブログ村精神科・心療内科人気ランキング(INポイント順)」で、当院のブログが2位をいただきました。これも皆様のおかげです。心より御礼申し上げます。
今回連載させていただいた「許すことー特攻隊員としての前世の記憶」で登場する特攻隊は日本での出来事であり、前回連載させていただいた「罪悪感を手放すということー強制収容所の所長と収容されていたユダヤ人男性との世紀を越えた対話」のポーランドより身近であるため、皆様にどのように受け入れられるか、実は心配していました。まだ歴史に痛々しさが残っているからです。
ですので、今回皆様にご支持をいただけたことはとても励みになりました。本当にありがとうございました。
今回登場した方々のお話は、以前ブログでご紹介した前世の記憶の特徴に当てはまる部分が多いため、おそらく前世の記憶である可能性が高いです。
「許すことー特攻隊員としての前世の記憶」(その1、その2)でご紹介したデビーさんのように、特攻隊員だった方が転生して、その経験を活かしてカウンセラーとして人を救っていこうとされる姿を拝見し、改めて輪廻転生することの意義を考えさせられました。
いつも本当にありがとうございます。