誠に僭越ではありますが、前世療法で知られるブライアン・ワイス先生にあやかりつつ、リバーサイドメンタルクリニックでは、病気の治療に前世という概念を取り入れています。前世療法は前世を治療に用いる手法の一つです。
基本的に患者様の多くは定期的にご通院されておいでです。診察では、現世のお話はもちろんですが、前世での経験がどのように現世に関わっているか、前世から何を学ぶかということなどを患者様とご一緒にゆっくりと探っていきます。
患者様の治療をさせていただいて嬉しいことはたくさんありますが、その一つは、診察を重ねるにつれて、患者様がご自身の前世との付き合い方を覚えていかれること。
前世療法の初回では通常、皆様ご自身の見た内容にびっくりされ、それとどう向き合うか迷いながら、少しずつ前世と共にある道を歩き始めます。ですが、 じっくりと今世と前世の関係について探っていくうちに、気がつくとご自身の言葉で前世についてお話を始められています(!)。
そのような点から見ると、前世は見たことで終わりではなく、見た時からが始まりだというように感じます。
先日は、ある患者様がこのようなことを仰ってくださいました。
「私がこれまで見た前世ではどれも、私が幼い時にはすでに母親がおらず、寂しい少女時代を過ごしていました。でも、今世では母親と良好な関係を保っています。それを思った時に、今世の母がこうしていてくれるのは特別なことだという気持がわき、今世の母への感謝が増しました。」
前世での経験を現世に生かした素晴らしい気付きだと思いました。